編集長コラム 第24回「左利きで良かったこと悪かったこと」

編集長

私は左利きだ。
サウスポーとも言われるが、本当は「左の本格派」と呼んでほしい。
字を書くのもお箸を持つのも左。そしてもちろん左投げ左打ち。

わりと最近知って驚いたのは、左利きは不便らしいということ。

例えば自動改札やレジでのカードタッチ、世の中は何もかも右利き向けに作られているというではないか。
私は何の疑いもなく、右手でせなしゃーないことは右でやってきたので、そんなに困った経験がない。

改札で切符を入れるのも自販機にお金を入れるのも自然と右手でやるし、パソコンのマウスも右で使う。
ハサミは確かに左手では切りにくいときもあるけど、あれもコツがあって慣れたら左でもそんなに困らない。
逆にそういう所にちゃんと違和感を感じられる左利きの人は感性が細やかで素晴らしいなと思う。

私が左利きな自分に1番イラ立つのは、キャッチボールをする時だ。
誰かのグローブを借りても大抵右利き用で使い物にならず「ちょー!誰か左のグローブ持ってへんの!?」と思わず声を荒げてしまう。
しかし私が声を荒げても誰も恐れないので「それぐらい我慢せぇや!」と逆ギレされる。
むしゃくしゃするので後輩に「おい!左のグローブ探してこい!」と命じても「知らんやん、自分で行けや」と相手にされない。
本当にいつもかわいそうな私である。
でも大体どこからともなく「左のグローブあったで〜!」と発見され事なきを得てきたので、これも大した問題ではない。
ちなみにキャッチボールはヘタクソだ。
まともに捕れないので、みんな私とキャッチボールをするのを嫌がるが、それは左利きとはまた別の問題だろう。

左利きで良かったなと思う瞬間は、居酒屋とかで席を決めるときに左利きを理由に端っこに座れることだ。
「私、左利きなんで、食事中に手ぇぶつかったら申し訳ないんで端っこにいますね〜」と殊勝に言うと、大抵その主張は認められる。
でもたまに「私も左利きやから気にせんと真ん中座り〜!」と優しく勧められるとウッとなる。
「いやいや、どうぞどうぞ!」とそれでも半ばヤケクソに遠慮してみせるものの、相手も左利きだった場合は高確率で端っこはゲットできない。私は広い座敷の大きなテーブルの端っこを愛している。

この2点以外では特に良かったことも悪かったことも無い。
ファミレスとかでスープをすくうお玉の形は少し苦手だけど、あれも右手でやれば済む話だ。いちいち気にしていたら左利きでは生きていけない。

娘が生まれてから、利き手はどっちなのかドキドキしていたが、赤ちゃんの頃に自然とスプーンを右手で持ったのを見て心の底からホッとした。

よく考えたら、左利きで得する場面などほとんどない。それなのにムダに不便なことが多いなんて、むしろ損なのではないかと思っていたからだとその時にやっと自覚した。
日常生活で左腕をうならせられる機会など皆無だ。
やっぱり右利きであるに越したことはないと思うし、昔から右投げ左打ちに憧れている。

次回コラム
「テキトー英語で道案内」

前回コラム
「ダボ」と「きはった」

編集長

編集長

神戸を愛し神戸に愛され続けて38年😆👍(つまり38歳)人と喋ることと文章書くことが好き過ぎて、うっかり編集長になってしまったタイプです。神戸及び兵庫県の『人』をクローズアップしたインタビュー記事をメインに、神戸っ子たちのコラムも充実♫ 地元の人にも神戸以外の人にも、軽〜く友達感覚で読んでもらえたらうれしいです😊💓

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP