「もし、『不登校』というものに悩まれているのなら」
三女が不登校児です。
こういうとなんだか『滑らない話』の時の河本準一のお姉さんの話のようですが(今はアレは絶対に放送できんやろな)、でも実際に三女は「ポップな健康不登校児」。
いじめられた~とか、部屋から引きこもって出てこない~とかではなく、お友達とは仲良しだし、日中はおばあちゃんと畑で野菜の収穫に励みます。
お店が忙しいときには皿洗いもしてくれるし、そのままカウンターに出てきて常連様からお小遣いもせしめるという社会性まで持ちあわせます。
もちろん不良でもないのですが、「ワタシ、ちょっと学校というところはむいてないのよね~。 小学校卒業したら、しっかり働くね!」と、法律違反どころか、憲法の基本的人権の尊重の1つにまで歯向かうアウトロー小学5年生。せめて中学校までは行ってくれと願うのですが。
それが、この春から突然小学校に通えるようになりました。
今住んでいる島根の邑南町も相当の山奥ですが、そこからさらに広島との県境に入り込んだところにある「複式学級」の小学校。「全校生徒16人」の小学校に転校してみたのです。
すると「まぁ、学校というところは嫌いは嫌い。だけど、こんな感じだったら通えるわ」と、なんとか小学校へ毎日通学出来るようになりました。
しかし、不登校というのは親子共々メチャクチャきついですね。
できるだけ明るく書いてはみましたが、子供が学校に行けないというのは非常につらいもので す。ゴールの無いマラソンを、しかも先の見えない、照明も無い真っ暗なトンネルの中で延々しているような気分になります。
トンネルの中。
親の方は体力と視力が落ちていき、徐々に希望までも失います。時間は有限であると分かっているだけに、日々が「悪い方に進んでいる」としか思えません。
子どもの方は子どもの方で、学校に行けていない自分を責めます。他の同級生たちが経験している勉強やイベントの様々を、「自分だけ逃げている」と責めてしまいます。
親としては、どんなに辛くてもせめて「ゴール」さえあれば子どもと一緒に頑張れます。そこまで たどり着きさえすれば、このレースは終わるのだから。
しかし、この不登校のマラソンには、ゴールどころか給水所すらもありません。
親は他の保護者ともなるべくして疎遠。プリントだけは学校が送って来てくれますが、同じくら い大事な「先生が知らないお友達どうしの情報」は入手する事ができません。親も子も、ひたすらに孤立していくのみ。
2年間「こどもが学校に行かない」という状況を経験しましたし、かつては長女も1年ほど不登校であったので、不登校の保護者の方の辛さはよくわかるつもりではいます。
三女が「学校は嫌いだけど~」と言いながらも、ようやく休まずなんとか通学できているのは、これは「単なる奇跡」。
転校、くらいで不登校の状況を打破できるのであればみなさんとっくにこの苦悩から抜け出せているというのもわかっています。
それでも、なにか考えるヒント、サンプルになれたならと思ってやみません。
大変心配してくれている人が「突然環境を変えて、もし『やっぱり行けない』ってなったらどうするんだ?」と、この転校を不安がってくれていました。
しかし、どのみち同じ。だって今の時点で学校行けてないんだから、環境を変える事なんて現状維持と同じ事です。
転校なんて無理、複式学級なんて周りにない。ほんと、そうだと思います。
ただ、「我が家にも何か『まだ打ってない手がある』んだろうな」とは思っていただきたいのです。
「不登校のトンネルにはゴールも無ければ抜け道も無い」と苦しんでいる方々への、抜け出せた1つのサンプルとして。
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