年越しは難波のライブハウスでぐうたら狂の出演があった。
その難波のライブハウスの近くにいつもいるホームレスのおじさんと話してたら24時を過ぎて2023年を迎えた。
実はずっと話したかったけどなかなか声がかけられなかったホームレスのおじさん。
ライブハウスの喧騒と閉店後の暗い店の軒下で寝転ぶホームレスのおじさんのコントラスト。何もできないまま通り過ぎる度に自分の心を置き去りにしている感覚になっていた。
自分の感情の正体がわからへんから自分が何がしたいのかもわからんかった。でも素通りし続けるのは違う気がした。
きっとおじさんには俺にして欲しいことなんてない。無視して欲しいんかも。
おじさんの寝床のすぐ横の自動販売機で缶コーヒー買おうとしたらタイミングよく目が合った。
やっと話しかけられた。
あ、俺話したかっただけなんや。
缶コーヒー片手にタバコを吸いながらのんびり話した。
俺のおとんと同じぐらいの年齢で昼間は本を売ったりしてるらしい。商品を道にひろげたら警察から文句言われるんやって。何があかんねんな。優しくないルールは嫌い。
生活保護を受けて家を用意してもらったりしたら体壊しそうって言っていた。とにかく元気でいて欲しい。
おじさんが使ってる達磨柄の毛布がかっこよすぎて欲しくなった。違う毛布持っていったら交換してくれへんかな。気に入ってるって言っとったから無理やろな。
話し相手になってくれてありがとう。また難波で会いましょう。
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