2023年11月23日から12月3日まで、ぐうたら狂はヨーロッパツアーを敢行した。
怒涛の11日連続公演。目まぐるしいスケジュール。でも始まってしまえばいつもあっという間。濃密な瞬間もすぐに過ぎ去っていく。
嘘みたいなクソみたいなコロナ禍があったせいで4年ぶり4度目の海外ツアーになった。2018年のアメリカ、2019年のヨーロッパ、同年のベトナム。そして今回の2023年ヨーロッパ。2018年のアメリカから物語は続いている。
2018年のアメリカ西海岸縦断ツアーがぐうたら狂にとって初の海外ツアー。このツアーを共にしたのがイタリアはベニスのバンドDESTOROY ALL GONDOLAS(デストロイオールゴンドラズ)やった。ギターボーカルのエンリコ、ベースのビヨンド、そしてドラムのラロ。このツアーをするまではお互いに面識もない見知らぬ外国人。
ロサンゼルスの空港に迎えに来てくれた時が初対面やった。ぐうたら狂のメンバーは自分も含めて誰も英語を話せない。当然通訳などいない。中学生レベルの英語力でぎこちない挨拶をしたことを覚えている。
俺らを乗せたロサンゼルス着の飛行機の到着が遅れて空港で待ってくれていたデストロイオールゴンドラズのメンバーは少し苛立っていたと思う。何時間も待って到着した日本人バンドはまともにコミュニケーションもとれへん言語力。最悪やったやろな。
それでも笑顔で迎えてくれた。優しい。
それから約3週間、1台のバンに楽器、機材、物販を詰め込み、7人を乗せてアメリカ西海岸を縦断した。
英語が話せない、海外旅行経験さえもほとんどないぐうたら狂のアメリカでの生活力はほんまに子供レベル。1人じゃなんもできひん。そんなぐうたら狂をデストロイオールゴンドラズは優しくサポートしてくれた。ライブ会場でも移動中でもオフの日でも。
拙い英語と翻訳アプリを駆使していろんな話をした。大半は下品な話。しょうもない話が1番いい。
日に日に仲良くなっていった。2つのバンドが1つのチームになって1つのファミリーになれた。
俺の英語力はほんの少しだけ上がった。
3週間のツアーが終わり、カナダのバンクーバーでお別れの時、涙が溢れた。自分でも驚いた。こんなに別れが寂しく感じるなんて3週間前のロサンゼルスでは想像もできひんかったから。
また絶対に会おうと約束したけど次はいつになるかはわからへん。物理的に頻繁に会える距離ではない。
そして2023年、再びDESTOROY ALL GONDOLASとぐうたら狂はヨーロッパを1台のバンで周ってきた。DESTOROY ALL GONDOLASとぐうたら狂のスプリットレコードを作ってのリリースツアー。このレコードにぐうたら狂は2019年のヨーロッパツアーで録音した2曲を収録。
あれ?これってツアーやる前に言うやつやった気がするな。まあええわ。
とにかく俺はDESTOROY ALL GONDOLASを愛している。
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